初期乳がんでも血液中のがん細胞で予後が予測可能に

がんサポート情報センター 最新がんトピックスより

初期乳がんでも血液中のがん細胞で予後が予測可能に

血液中を流れるがん細胞(血中循環腫瘍細胞)を測定することで、転移性乳がん女性の再発や生存期間を予測することができるが、今回、初期乳がんでも同様の方法で再発や生存期間を予測できることがテキサス大学MDアンダーソンがんセンターの研究から示された。今後は、どの患者に追加治療や補助療法が必要かを判定するのに応用できる可能性もある。
転移がんは、血液中を流れるがん細胞の存在と数の多さで再発の早さ、および全生存率が予測することができる。研究者らは初期のがん患者に対しても同様に判定しようと試みてきた。
初期乳がんでは、腋窩のリンパ節切除が予後を改善する1つの方法とされている。「腫瘍切除とリンパ節摘出および全身療法により、がんの所見が消えた乳がん患者は多数いるが、約2年後にそういった患者の25~35%で転移が見つかる。我々はその理由をつきとめたかった」とMDアンダーソンがんセンターの外科腫瘍部門の医師は述べた。
今回の研究では、手術直前のステージ1~3の化学療法前の患者302人から採血および骨髄を採取し、血中のがん細胞が集められた。両側乳がんや、両側乳がんの診断後5年以内にさらに別の悪性腫瘍が発症した患者は除外され、血中のがん細胞の測定結果と腫瘍特性(大きさ、グレード、ホルモン受容体、HER2、リンパ節転移等)との関連性も調査された。
患者の平均年齢は54歳で、追跡期間中央値は35カ月。結果、血液中のがん細胞は73人(24%)に1個以上、29人(10%)に2個以上、16人(5%)に3個以上検出された。少なくとも血液中にがん細胞が1個検出された73人の患者のうち、11人(15%)に再発がみられたのに対し、血液中にがん細胞が検出されなかった229人のうち再発がみられたのは7人(3%)であった。
2年後の無増悪生存率は、がん細胞が検出されなかった患者で98%であったのに対し、がん細胞が1個以上、2個以上、3個以上検出された患者は、それぞれ、87%、79%、69%であった。2年後の全生存率は、がん細胞が検出されなかった患者で99%だったの対し、1個以上、2個以上、3個以上検出された患者でそれぞれ94 %、89%、81%であった。
「がん細胞のうちどの細胞が別の場所に転移し、どの細胞が原発巣以外では生存しないかを特定することだ」と同医師は述べた。
(一般社団法人日本癌医療翻訳アソシエイツ)

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